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第29回海外視察調査団 レポート / Vol.1

HOST2007/ミラノ

      2007年10月20日、日本厨房工業会主催の視察団派遣に参加。
視察先はミナミアンドアソシエイツの南岳男先生がコーディネイトされたヨーロッパで、HOST2007(展示会)、メーカー訪問や現地の厨房を視察した。今回は「HOST2007」を報告する。
 
 
    会場/フィエラ ミラノ
    「機能美」まさにこの一言に尽きる
    各厨房機器
    気になる機器
     
     
 
 
 
 
 
 
 会場 / フィエラ ミラノ (FieraMilano)


 会場のフィエラミラノ(FieraMilano)はミラノ北西部の郊外にある巨大な展示会場で、ドイツのハノ
ーバーに次いで2番目に大きい。広さは東京ビックサイトの2倍以上、パビリオンは大小24(?)、
端から端までは約2kmあるらしい。前回(2年前)実績は、出展者は1,800社、来場者数129,000名。
2日間の日程であったが、じっくり見るにはとても広すぎる。

   
会場入り口の大きなサイン 会場の全景、とにかく「巨大 ! 」 この先に各パビリオンがある。
 
   
2階のガレリアからアルプスの
山々が見えた。この先が次の
視察先。
2階のガレリアは、動く歩道で移動できる。東京ビックサイトと同じだ。 1階のガレリアは自力で移動。
これも東京ビックサイトと同じ。
 
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 「機能美」まさにこの一言に尽きる

 
   
一言で表せば「機能美」という言葉が最適であろう。デザイン、特に曲線を巧に利用した機器は、「使い勝手」と「見た目の美しさ」を持ち合わせており、思わず溜息がでてしまう。当然、衛生面もクリアされている。さすが「デザインのイタリア」を実感させられる。
 
    
美しい鏡面仕上げ。
扉のサンプル (上部のふくらみは取手)
右:一般的であるフラットな加工
左:取手を考慮し、扉にも微妙なふくらみ
を加工した同社の製品。
 
特にカフェテリアラインは、各社の見せ所のようだ。「どうだぁ〜!」という声が聞こえてくるような自信に満ちあふれた製品である。
 
全体を通して見ると、特にショーケース類は遊び心を備えており、人を引き付ける役割も備えているようだ。 気がつきにくい台下部分に凝ったアイスベッド。
 
    
デモンストレーション効果を発揮できる機器。 サラダバーなどに使うと思われる機器。客席の演出効果バツグン。 前面のガラスがガルウイングのように開くショーケース。これなら手間なく清潔を保てる。
 
モジュール化されているので、スペ−スに合わせて自由に設置できる機器。 冷凍機をコンパクトにまとめ、台下にちょっとしたスペ−スを確保したコールドプレート。 「ミセル」という字は、「見せる」ではなく「魅せる」だと思った。
  
曲線だけではなく、直線的な機器も「どことなく」違って見える。確かに「どこか」が違うのである。
 
    
アイランド仕様のシンク付き台。矩形では気がすまないらしい。 楽しそうな店内の雰囲気が伝わってきそうな機器。
 
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 各厨房機器

 
                  
ピーラーもどことなくお洒落している。外観から推察すると、清掃がしやすそうだ。 BERKEL社のスライサー。スライサーのロールスロイスと言われているらしい。 このスライサーも重厚感があり、バックヤードから開放してあげたい。
  
          
日本に比べ、スライサーやチョッパーの専門企業、種類が多い。
ミンチ自体の流通がなく、各店独自のレシピで加工する為だ。
シンク類は各社とも日本のよう
に大きなトラップがない。オー
バーフローも取り外しができる
パイプを排水口に付けている。
スライド式の棚。移動部分の棚
は吊り下げ式になっているので
床面の掃除がしやすそうだ。
 
日本では隣接する機器と離れて設置されることが多いスープケトルやティルテングパンも、加熱ラインに収まるような仕様になっている。ただ、前面に出っ張っている大きな排水バルブが気になる。邪魔とは思わないようだ。
 
熱機器を壁際に配置するアメリカとは異なり、デシャップに対してT字型に配置するので、アイランド形式の機器の展示が主流である。各ユニットを組み合わせ一枚天板でまとめているので、すっきりとしており衛生的に見える。台下もすっきりしており、十分なスペースが確保されている。
 
これもアイランド形式。各機器を並べたという感じではなく、一体
化している。上棚も付属機器のように調和しており、鬱陶しさが感
じられない。結果、運用(効率)や清掃面に優れていると言える。

上棚についている混合栓。厨房
工事、設備工事...日本では
工事区分を見直さなければ、
このような仕様は実現できない
のではないか。
 
    
鋳物コンロ。バーナーの手前に
SUSのカバーがついているだけ
と思うが、吹きこぼれを綺麗に
拭き取ることができる。
このコンロにはパエリアが似合
いそうだ。
キャスター付の丸い電磁調理器。
客席の脇で調理しているシェフの姿が目に浮かんだ。使い方は、あなた次第です。
隣接する機器の両端をつなぐモ
ジュール。機器の両端が10〜15
mmの立ち上がりがあり、隣り合
う機器の立ち上がりを連結して
いる。
 
 
またもや「遊び心」の仕業か ?  目を惹く調理セクション。
いつもは「冷たく」、「色気のない」機器が着飾っている。調理人のモチベーションが変わりそうである。
バックヤードではもったいないので、客席から見えるところに置きたいものだ。
 
六角形のガステーブル。この機器を使って調理される料理は、待ち時間も楽しめそうだ。料理だけでなく、パフォーマンスにも期待できる!! シンプル・イス・ベスト。
掃除、メンテが楽そうである。寸胴の大きさにも柔軟に対応できそうなローレンジだ。
「顔が命」は、人形だけではなかった。常に見られることを意識しているように思える。
 
機器よりもスタッフのコスチューム(レオタード)が気になってしまう。狙い通りか? 表面に特殊な加工をしたグリラ
ーのプレート。これで輻射熱を
低減する。
中華レンジの天板部分に流れる水(デモ用に緑に着色された水)。清潔に保て、熱気を下げている?
 
これも水栓をうまく配置した例。
見た目、うっとうしさは感じられなかった。
小さなバスケットが4つあり、パ
スタの種類で細かくゆで時間を
設定できる。FF向けのようだ。
ここまでやるか。遊び過ぎ。
とてもガスレンジとは思えない。
脱帽 !
 
日本では許可されないフードの形状。しかし、圧迫感は少なく機器と一体化してる。
蒸気や熱気が自然に排出される形をしている。
 
    
各社ともシンプルなデザインの冷機器。扉のバリエーションが豊富で、使い勝手を提案しているようだ。また事故が起きないように扉ごとにカギが設置されている。カギのかからない冷機器は、販売できない。また、排水は強制蒸発装置がついており床排水をとらない。更に、キャスター仕様である。
 
単に四角いプレバブのフォルムも美しい。特に取手は綺麗な形をしている。
ユニットが前面にあり邪魔にも思えるが、写真右の製品は「そんなことがどうでも良い」と思ってしまう。
 
    
コールドテーブルにホテルパンの落とし込み加工や天板をマーブルにした特注機器ではない。これでも標準モデル、さすがピッツァの国だ。 釜のカットモデル。
 
もちろん大きなハエ叩きではない。専門のブースが何社もあった。 このコンセプトも「魅せる」と思われる。デザインだけではなく、機能性にも優れている。
 
         
コンベアオーブンの入り口。コンベア部分が石のプレートになっている。 パスタを作るマシン。
見ていて楽しいマシンには、つ
い立ち止まってしまう。
様々な形のパスタが展示されていた。
 
    
洗浄機メーカーは60社近くあり、小型の洗浄機の展示が多かった。 ラック洗浄機のクリーンテーブル。全面ローラーではなく、掃除しやすい構造。 洗浄機の出口側の熱交換機。
 
    
ビールジョッキ専用の洗浄機。
ジョッキはクールダウンして出
てくる。
会場内はアンダーカウンタータ
イプの小型の洗浄機が目立っ
た。
トレーバック方式の大型機器も展示されていた。
 
ドリンクステーションもユニット化され、なおかつコンパクトにまとめられている。少ないスペースを有効に活用しており、オーダーに対して迅速に対応できそうだ。
 
カラフルでキュートなコーヒーマシン。思わず買って帰りたくなる。
 
日本でもお馴染みなメーカー。知っているメーカーに出会うとちょっとホッとする。ラショナルでは、軽いランチをご馳走になった。
 
意外と衛生に関する機器は少なかった。
なぜかブース内に「カブト」が(写真右の右上)。SUSHI(回転寿司)のコンベアが展示されているが、いまだに「日本=サムライ」らしい・・・
 
 
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 気になる機器 / 少ないエネルギーで保冷し、翌朝にはホカホカ

 
   
一見、普通のワゴンに見えるが電源なしで12
時間保冷できるBRANCO社のワゴン。 6℃に
冷却されたリキッドアイスをワゴンに充填する。
  充填ユニットに装着されたワゴン。上部に接続
されるパイプからリキッドアイスが交換される。
充填後の置き場所はどこでも良い。
   
       
再加熱用のユニット。保冷された食事をワゴン
のまま接続する。食器の底にセットされたプレ
ートが反応し、必要な食材だけが加熱される。
 
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 気になる機器 / パススルータイプのスチコン

 
HOUNO(ウーノ)社のスチームコンベクションオーブン。
第1の特長は両面式であること。片側には調理用のコントロールパネル、反対側には「RESTART」スイッチがあり、調理具合を見て調整ができる。
第2の特長は、「Wロック」の扉。ハンドルを回すと、1段階目では数センチしか開かない。この時点で余分な蒸気を逃がし、うっかり扉を開け過ぎてヤケドしない仕組みになっている。
第3の特長はランニングコストが安いこと。公的機関が5社を調査した結果、もっとも電気代のかかる機器に比べて、エネルギーコストは44%しかかからないとのこと。
 
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 気になる機器 / 魔法のプレート

 
   
イノベート社(デンマーク)のスチコン用ホテルパン。アルミと特殊な合金でできている。
これを使うと調理用の油が不要でヘルシーであり、短時間で調理できるので食材の水分が失われない。予熱は不要。熱伝導がよく、焼きムラがないのも特長だ。
(写真左):片面はハースグリル、反対面はフラットになっている。他に皿、アミ、くし型がある。
(写真中):分厚いサーモンを270℃で調理。
(写真右):わずか4分で焼きあがる。綺麗な焼き色がつき、フワッとしてとても美味しかった。
 
続いて、鳥のササミ、玉子焼き、ビーフステーキを調理してもらった。どれも油は使わず、テリが必要な場合に油を塗るだけ。玉子焼きも油をひかず、焦げ付かずフンワリと焼きあがった。ステーキは167枚を6〜7分で調理できる。
 
ピザも焼け、野菜のグリルにも重宝のようだ。焦げ付かないので、ティッシュで拭き取れ(写真右)、水洗いで、きれいになる。
サーモン、ササミ、玉子焼き、ステーキ、どれも食材自体のうまみを引き出していた。
 
 
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 気になる機器 / ホテルパンが主役

 
   
日本とは違い、ホテルパンやホテルパンを収納した機器がたくさん展示されていた。様々な機器が、このホテルパンのサイズを意識して企画されていることを実感できた。
 
 
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 気になる機器 / 製氷機

 
         
製氷機はシンプルなデザインが多かった。右の写真はアンダーカウンタータイプの製氷機で、扉を上に開いた後、奥にスライドさせて扉を収納できる。開口部を有効に使えて狭い厨房でも扉が邪魔にならない。   
 
 
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 気になる機器 / ジャガイモ専用のフライヤー

 
          
ジャガイモを揚げるSOFINOR社(ベルギー)の特殊な機器。油槽は丸く、その斜め上にフィルター付
のフードがある。そのフィルターの上は、油切りの棚になっている。ある程度使った油は、油槽下に
ある濾過器で濾過され、内臓されたポンプで油槽に戻され、繰り返し使用される。
 
            
機器背面の下部。油槽上部から捕集された排気は、機器と一体化したダクトを通って排気される。
あとは写真右の丸いダクトを接続するだけ。
これは上部に排気されるタイプの機器背面部。
 
   
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 気になる機器 / システマチックな洗浄システム

 
     
Wexiodiskのブース。様々な提案が目を引いた。ボックスタイプの洗浄機のカバーは、傾きながら開く。カバー内についた水滴を外に落とさず洗浄機本体内に落とす工夫がされている。クリーンテーブルにはローラーが設置されているが、全面ではなく手前と奥側にあるだけでローラー下の掃除がしやすい。
 
    
樹脂性のビーズを使って焦げ付きも綺麗に落とせるパススルータイプの器具洗浄機。従来のビー
ズに比べ、ビーズ自体が鋭角的にカットされており、器具を傷つけずに焦げを落とせる。機器内部
にはターンテーブルがあり、洗浄時は器具をムラなく洗浄、洗浄後は遠心力で洗剤を含んだ水分
を飛ばし、すすぎに使う水量を減らせる(5L)。最後には遠心力で器具を乾燥させる。
 
 
ラックコンベア式やパススルータイプのカートウッシャーも展示されていた。
写真右は、これらの洗浄機をコントロールできるパソコン。LANで接続し、各機器の温度管理(計測、温度変更)、水量の変更や水の消費量からコスト計算を行うことができる。
 
   
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関連ページ
 Vol.2はこちら >>> 厨房視察など(新しいウインドウが開きます)
 Vol.3はこちら >>> 観光レポート(新しいウインドウが開きます)

 
               
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